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2026/03/12

意外と知らない?石炭について

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意外と知らない?石炭について

こんにちは!ミュージアムスタッフのれんです。 
今年も春一番が吹き、暖かい日ざしの日が増えて

梅の花が咲いているのをよく見るようになりました。
それに合わせて例年より強力に花粉も飛んでいるようですので、
花粉症の皆さまも、そうでない皆さまも、 
体調など崩さないようご自愛ください。


さて、軍艦島が世界文化遺産に登録されていることや、
島自体の特殊性はよく話題になっていますが、
採掘されていた「石炭」そのものについては
あまり触れられていない気がしています。
今回はそんな石炭について簡単に紹介できればと思います。

 

【石炭について】
まず石炭とは植物の遺骸が堆積したものが地中に埋没し、
地圧や地熱の影響を受け、長い年月をかけて変化してできたものです。
植物が固定した炭素を多く含んだバイオマスエネルギーという言い方もされます。
今から数億年前、石炭紀、ジュラ紀、第三紀にかけて温暖な気候が続き植物が繁茂したことにより、
世界各地で石炭層が形成されました。

そう考えると、いま私たちが使っているエネルギーは古代から培われた大変貴重なものであるということがわかります。

 

【石炭利用の始まり】
石炭利用の一番古い記録は紀元前315年に鍛冶屋の燃料として使われた記録が残っています。
また、同年代である中国の戦国時代の遺跡から石炭を使用した痕跡が見つかっています。
ただ、本格的に石炭が使用され始めたのは産業革命時代からです。

欧州では中世以降、製鉄、金属産業や暖房の燃料として18世紀までに森林を伐採した木炭などを燃料にしていました、
とくにイギリスでは過度な伐採のため森林がほぼ消失してしまい、木炭を使えなくなったことで製造業や窯業が存亡の危機に瀕しました。
そこで石炭などの資源を豊富に持っていたイギリスで本格的な石炭利用が始まりました。

日本での石炭産業の本格化は端島から南西3km離れた所にある高島炭鉱で、
貿易商人『トーマス・ブレーク・グラバー』が蒸気機関を導入したことが始まりでした。

石炭は当時のイギリスで『黒いダイヤ』ともいわれ、
良質な石炭は香港、上海市場で高値で取引され収益をあげました。

ちなみにミュージアムでは『甘いダイヤ』というお土産を販売しておりますので、
お越しの際はよければ手に取っていただけると嬉しいです。

甘いダイヤ

 

【石炭の種類】
石炭が植物の遺骸が堆積したものと言うのは先程も書きましたが、
植物と同じように炭素酸素水素が複雑に組み合わさってできています。
また、その生成年代によって性質が大きく異なり、それによって品質が変わります。

石炭化の進んだ高品位炭『無煙炭』『瀝青炭』

進んでいない低品位炭『亜瀝青炭』『褐炭』

石炭として分類されない『泥炭』

の三つに分類されます。

 『無煙炭』
煙を出さずに燃え、光のもとできらきらと輝きます。
家庭用、鉄道、船舶に使用され、現在は化学工業用として使用されています。

『瀝青炭』
燃料や原料として最も多く使用され、一般的に石炭と呼ばれるのはこの瀝青炭です。
コークス製造用、ガス製造、発電用として使用されています。

 『亜瀝青炭』
自然の状態で10~15%の水分を含んでいます。主に露天掘りで採炭され、
発電用、一般産業用として使用されています。 

『褐炭』
自然の状態で35~70%の水分を含むため発熱量が少なく、未利用資源として豊富に存在します。
石炭ガス化、石炭液化の原料に使用されています。
 
『泥炭』

石炭分類にはならない端材のようなもので、水分を多量に含んでいるため、
乾燥させてから園芸用の土、ウィスキー製造のための麦芽乾燥材などとして使用されています。

端島炭鉱では『瀝青炭』が大量に採炭されていたため、莫大な利益を生み、
日本産業の発展に大きく貢献していました。

 

【現在のエネルギーとしての石炭】
主要エネルギーが石炭から石油へ変化し、ガス灯、石炭ストーブ、蒸気機関車なども私たちの身近にはほとんど残っておらず、
石炭そのものを目にする機会もほとんどありません。
ですが、今でも日本では2億tを超える石炭が使用されています。

主な使用用途は電気業が半分以上を占め、その次が鋼鉄製造に使用され、
残った2割ほどが紙やパルプ、セメント、その他様々なものに使用されています。

しかし、現在日本国内での採炭量は北海道で年間120万t程度のみになっており、
使用されている石炭のうちほとんどを日本は海外からの輸入に頼っている状態です。

そして知っての通り石炭は燃やす過程でCO2などを輩出するため環境への影響が懸念されます。
また現在確認されている各国の可採埋蔵量は2017年時点で1兆350億トンです。
数字だけ見ると多く見えますが、いまのペースで使い続ければ石炭が新しく生まれるより先に必ず無くなります。
その対策として、石炭使用量を抑える『石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)』の実証事業を行っていたり、
CO2を地中や改訂へ放出し、大気中に出さないようにする『CO2回収・貯留概念』の実現に向けて動いていたりします。

また、オーストラリアではいままであまり使い道がなかった『褐炭』をガス化しCSSを組み合わせることで合成天然ガス、
CO2フリー水素として輸入、使用するというトータルシステムの開発実用化に向けた取り組みを行っています。
現代においても石炭は生活に欠かすことのできない資源です。限りある資源を少しでも未来に可能性を残せるよう、
どのように技術が発展していくのかとても楽しみですね。



少し長くなりましたが、今回のブログは以上になります。
いかがでしたか?
石炭について少しでも「おもしろかった、興味深いな」と思っていただけたならとても嬉しいです。

先程、お土産の『甘いダイヤ』をご紹介しましたが、
他にも見た目が石炭そっくりの『石炭ショコラ』というものも販売しております。
食べ応え抜群で、インパンクトのあるお菓子になっておりますので、機会があればぜひお試しください。

 

石炭ショコラ
 

ミュージアムで販売している以外にも、石炭関連のお菓子は全国にありますので、
探してみるのも楽しいかもしれません。
個人的には北海道の『塊炭飴』が面白くて好きです。

 

 では、また次回のブログでお会いしましょう!
ミュージアムスタッフのれんでした!

こんにちは!ミュージアムスタッフのれんです。 
今年も春一番が吹き、暖かい日ざしの日が増えて

梅の花が咲いているのをよく見るようになりました。
それに合わせて例年より強力に花粉も飛んでいるようですので、
花粉症の皆さまも、そうでない皆さまも、 
体調など崩さないようご自愛ください。


さて、軍艦島が世界文化遺産に登録されていることや、
島自体の特殊性はよく話題になっていますが、
採掘されていた「石炭」そのものについては
あまり触れられていない気がしています。
今回はそんな石炭について簡単に紹介できればと思います。

 

【石炭について】
まず石炭とは植物の遺骸が堆積したものが地中に埋没し、
地圧や地熱の影響を受け、長い年月をかけて変化してできたものです。
植物が固定した炭素を多く含んだバイオマスエネルギーという言い方もされます。
今から数億年前、石炭紀、ジュラ紀、第三紀にかけて温暖な気候が続き植物が繁茂したことにより、
世界各地で石炭層が形成されました。

そう考えると、いま私たちが使っているエネルギーは古代から培われた大変貴重なものであるということがわかります。

 

【石炭利用の始まり】
石炭利用の一番古い記録は紀元前315年に鍛冶屋の燃料として使われた記録が残っています。
また、同年代である中国の戦国時代の遺跡から石炭を使用した痕跡が見つかっています。
ただ、本格的に石炭が使用され始めたのは産業革命時代からです。

欧州では中世以降、製鉄、金属産業や暖房の燃料として18世紀までに森林を伐採した木炭などを燃料にしていました、
とくにイギリスでは過度な伐採のため森林がほぼ消失してしまい、木炭を使えなくなったことで製造業や窯業が存亡の危機に瀕しました。
そこで石炭などの資源を豊富に持っていたイギリスで本格的な石炭利用が始まりました。

日本での石炭産業の本格化は端島から南西3km離れた所にある高島炭鉱で、
貿易商人『トーマス・ブレーク・グラバー』が蒸気機関を導入したことが始まりでした。

石炭は当時のイギリスで『黒いダイヤ』ともいわれ、
良質な石炭は香港、上海市場で高値で取引され収益をあげました。

ちなみにミュージアムでは『甘いダイヤ』というお土産を販売しておりますので、
お越しの際はよければ手に取っていただけると嬉しいです。

甘いダイヤ

 

【石炭の種類】
石炭が植物の遺骸が堆積したものと言うのは先程も書きましたが、
植物と同じように炭素酸素水素が複雑に組み合わさってできています。
また、その生成年代によって性質が大きく異なり、それによって品質が変わります。

石炭化の進んだ高品位炭『無煙炭』『瀝青炭』

進んでいない低品位炭『亜瀝青炭』『褐炭』

石炭として分類されない『泥炭』

の三つに分類されます。

 『無煙炭』
煙を出さずに燃え、光のもとできらきらと輝きます。
家庭用、鉄道、船舶に使用され、現在は化学工業用として使用されています。

『瀝青炭』
燃料や原料として最も多く使用され、一般的に石炭と呼ばれるのはこの瀝青炭です。
コークス製造用、ガス製造、発電用として使用されています。

 『亜瀝青炭』
自然の状態で10~15%の水分を含んでいます。主に露天掘りで採炭され、
発電用、一般産業用として使用されています。 

『褐炭』
自然の状態で35~70%の水分を含むため発熱量が少なく、未利用資源として豊富に存在します。
石炭ガス化、石炭液化の原料に使用されています。
 
『泥炭』

石炭分類にはならない端材のようなもので、水分を多量に含んでいるため、
乾燥させてから園芸用の土、ウィスキー製造のための麦芽乾燥材などとして使用されています。

端島炭鉱では『瀝青炭』が大量に採炭されていたため、莫大な利益を生み、
日本産業の発展に大きく貢献していました。

 

【現在のエネルギーとしての石炭】
主要エネルギーが石炭から石油へ変化し、ガス灯、石炭ストーブ、蒸気機関車なども私たちの身近にはほとんど残っておらず、
石炭そのものを目にする機会もほとんどありません。
ですが、今でも日本では2億tを超える石炭が使用されています。

主な使用用途は電気業が半分以上を占め、その次が鋼鉄製造に使用され、
残った2割ほどが紙やパルプ、セメント、その他様々なものに使用されています。

しかし、現在日本国内での採炭量は北海道で年間120万t程度のみになっており、
使用されている石炭のうちほとんどを日本は海外からの輸入に頼っている状態です。

そして知っての通り石炭は燃やす過程でCO2などを輩出するため環境への影響が懸念されます。
また現在確認されている各国の可採埋蔵量は2017年時点で1兆350億トンです。
数字だけ見ると多く見えますが、いまのペースで使い続ければ石炭が新しく生まれるより先に必ず無くなります。
その対策として、石炭使用量を抑える『石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)』の実証事業を行っていたり、
CO2を地中や改訂へ放出し、大気中に出さないようにする『CO2回収・貯留概念』の実現に向けて動いていたりします。

また、オーストラリアではいままであまり使い道がなかった『褐炭』をガス化しCSSを組み合わせることで合成天然ガス、
CO2フリー水素として輸入、使用するというトータルシステムの開発実用化に向けた取り組みを行っています。
現代においても石炭は生活に欠かすことのできない資源です。限りある資源を少しでも未来に可能性を残せるよう、
どのように技術が発展していくのかとても楽しみですね。



少し長くなりましたが、今回のブログは以上になります。
いかがでしたか?
石炭について少しでも「おもしろかった、興味深いな」と思っていただけたならとても嬉しいです。

先程、お土産の『甘いダイヤ』をご紹介しましたが、
他にも見た目が石炭そっくりの『石炭ショコラ』というものも販売しております。
食べ応え抜群で、インパンクトのあるお菓子になっておりますので、機会があればぜひお試しください。

 

石炭ショコラ
 

ミュージアムで販売している以外にも、石炭関連のお菓子は全国にありますので、
探してみるのも楽しいかもしれません。
個人的には北海道の『塊炭飴』が面白くて好きです。

 

 では、また次回のブログでお会いしましょう!
ミュージアムスタッフのれんでした!

こんにちは!ミュージアムスタッフのれんです。 
今年も春一番が吹き、暖かい日ざしの日が増えて

梅の花が咲いているのをよく見るようになりました。
それに合わせて例年より強力に花粉も飛んでいるようですので、
花粉症の皆さまも、そうでない皆さまも、 
体調など崩さないようご自愛ください。


さて、軍艦島が世界文化遺産に登録されていることや、
島自体の特殊性はよく話題になっていますが、
採掘されていた「石炭」そのものについては
あまり触れられていない気がしています。
今回はそんな石炭について簡単に紹介できればと思います。

 

【石炭について】
まず石炭とは植物の遺骸が堆積したものが地中に埋没し、
地圧や地熱の影響を受け、長い年月をかけて変化してできたものです。
植物が固定した炭素を多く含んだバイオマスエネルギーという言い方もされます。
今から数億年前、石炭紀、ジュラ紀、第三紀にかけて温暖な気候が続き植物が繁茂したことにより、
世界各地で石炭層が形成されました。

そう考えると、いま私たちが使っているエネルギーは古代から培われた大変貴重なものであるということがわかります。

 

【石炭利用の始まり】
石炭利用の一番古い記録は紀元前315年に鍛冶屋の燃料として使われた記録が残っています。
また、同年代である中国の戦国時代の遺跡から石炭を使用した痕跡が見つかっています。
ただ、本格的に石炭が使用され始めたのは産業革命時代からです。

欧州では中世以降、製鉄、金属産業や暖房の燃料として18世紀までに森林を伐採した木炭などを燃料にしていました、
とくにイギリスでは過度な伐採のため森林がほぼ消失してしまい、木炭を使えなくなったことで製造業や窯業が存亡の危機に瀕しました。
そこで石炭などの資源を豊富に持っていたイギリスで本格的な石炭利用が始まりました。

日本での石炭産業の本格化は端島から南西3km離れた所にある高島炭鉱で、
貿易商人『トーマス・ブレーク・グラバー』が蒸気機関を導入したことが始まりでした。

石炭は当時のイギリスで『黒いダイヤ』ともいわれ、
良質な石炭は香港、上海市場で高値で取引され収益をあげました。

ちなみにミュージアムでは『甘いダイヤ』というお土産を販売しておりますので、
お越しの際はよければ手に取っていただけると嬉しいです。

甘いダイヤ

 

【石炭の種類】
石炭が植物の遺骸が堆積したものと言うのは先程も書きましたが、
植物と同じように炭素酸素水素が複雑に組み合わさってできています。
また、その生成年代によって性質が大きく異なり、それによって品質が変わります。

石炭化の進んだ高品位炭『無煙炭』『瀝青炭』

進んでいない低品位炭『亜瀝青炭』『褐炭』

石炭として分類されない『泥炭』

の三つに分類されます。

 『無煙炭』
煙を出さずに燃え、光のもとできらきらと輝きます。
家庭用、鉄道、船舶に使用され、現在は化学工業用として使用されています。

『瀝青炭』
燃料や原料として最も多く使用され、一般的に石炭と呼ばれるのはこの瀝青炭です。
コークス製造用、ガス製造、発電用として使用されています。

 『亜瀝青炭』
自然の状態で10~15%の水分を含んでいます。主に露天掘りで採炭され、
発電用、一般産業用として使用されています。 

『褐炭』
自然の状態で35~70%の水分を含むため発熱量が少なく、未利用資源として豊富に存在します。
石炭ガス化、石炭液化の原料に使用されています。
 
『泥炭』

石炭分類にはならない端材のようなもので、水分を多量に含んでいるため、
乾燥させてから園芸用の土、ウィスキー製造のための麦芽乾燥材などとして使用されています。

端島炭鉱では『瀝青炭』が大量に採炭されていたため、莫大な利益を生み、
日本産業の発展に大きく貢献していました。

 

【現在のエネルギーとしての石炭】
主要エネルギーが石炭から石油へ変化し、ガス灯、石炭ストーブ、蒸気機関車なども私たちの身近にはほとんど残っておらず、
石炭そのものを目にする機会もほとんどありません。
ですが、今でも日本では2億tを超える石炭が使用されています。

主な使用用途は電気業が半分以上を占め、その次が鋼鉄製造に使用され、
残った2割ほどが紙やパルプ、セメント、その他様々なものに使用されています。

しかし、現在日本国内での採炭量は北海道で年間120万t程度のみになっており、
使用されている石炭のうちほとんどを日本は海外からの輸入に頼っている状態です。

そして知っての通り石炭は燃やす過程でCO2などを輩出するため環境への影響が懸念されます。
また現在確認されている各国の可採埋蔵量は2017年時点で1兆350億トンです。
数字だけ見ると多く見えますが、いまのペースで使い続ければ石炭が新しく生まれるより先に必ず無くなります。
その対策として、石炭使用量を抑える『石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)』の実証事業を行っていたり、
CO2を地中や改訂へ放出し、大気中に出さないようにする『CO2回収・貯留概念』の実現に向けて動いていたりします。

また、オーストラリアではいままであまり使い道がなかった『褐炭』をガス化しCSSを組み合わせることで合成天然ガス、
CO2フリー水素として輸入、使用するというトータルシステムの開発実用化に向けた取り組みを行っています。
現代においても石炭は生活に欠かすことのできない資源です。限りある資源を少しでも未来に可能性を残せるよう、
どのように技術が発展していくのかとても楽しみですね。



少し長くなりましたが、今回のブログは以上になります。
いかがでしたか?
石炭について少しでも「おもしろかった、興味深いな」と思っていただけたならとても嬉しいです。

先程、お土産の『甘いダイヤ』をご紹介しましたが、
他にも見た目が石炭そっくりの『石炭ショコラ』というものも販売しております。
食べ応え抜群で、インパンクトのあるお菓子になっておりますので、機会があればぜひお試しください。

 

石炭ショコラ
 

ミュージアムで販売している以外にも、石炭関連のお菓子は全国にありますので、
探してみるのも楽しいかもしれません。
個人的には北海道の『塊炭飴』が面白くて好きです。

 

 では、また次回のブログでお会いしましょう!
ミュージアムスタッフのれんでした!

こんにちは!ミュージアムスタッフのれんです。 
今年も春一番が吹き、暖かい日ざしの日が増えて

梅の花が咲いているのをよく見るようになりました。
それに合わせて例年より強力に花粉も飛んでいるようですので、
花粉症の皆さまも、そうでない皆さまも、 
体調など崩さないようご自愛ください。


さて、軍艦島が世界文化遺産に登録されていることや、
島自体の特殊性はよく話題になっていますが、
採掘されていた「石炭」そのものについては
あまり触れられていない気がしています。
今回はそんな石炭について簡単に紹介できればと思います。

 

【石炭について】
まず石炭とは植物の遺骸が堆積したものが地中に埋没し、
地圧や地熱の影響を受け、長い年月をかけて変化してできたものです。
植物が固定した炭素を多く含んだバイオマスエネルギーという言い方もされます。
今から数億年前、石炭紀、ジュラ紀、第三紀にかけて温暖な気候が続き植物が繁茂したことにより、
世界各地で石炭層が形成されました。

そう考えると、いま私たちが使っているエネルギーは古代から培われた大変貴重なものであるということがわかります。

 

【石炭利用の始まり】
石炭利用の一番古い記録は紀元前315年に鍛冶屋の燃料として使われた記録が残っています。
また、同年代である中国の戦国時代の遺跡から石炭を使用した痕跡が見つかっています。
ただ、本格的に石炭が使用され始めたのは産業革命時代からです。

欧州では中世以降、製鉄、金属産業や暖房の燃料として18世紀までに森林を伐採した木炭などを燃料にしていました、
とくにイギリスでは過度な伐採のため森林がほぼ消失してしまい、木炭を使えなくなったことで製造業や窯業が存亡の危機に瀕しました。
そこで石炭などの資源を豊富に持っていたイギリスで本格的な石炭利用が始まりました。

日本での石炭産業の本格化は端島から南西3km離れた所にある高島炭鉱で、
貿易商人『トーマス・ブレーク・グラバー』が蒸気機関を導入したことが始まりでした。

石炭は当時のイギリスで『黒いダイヤ』ともいわれ、
良質な石炭は香港、上海市場で高値で取引され収益をあげました。

ちなみにミュージアムでは『甘いダイヤ』というお土産を販売しておりますので、
お越しの際はよければ手に取っていただけると嬉しいです。

甘いダイヤ

 

【石炭の種類】
石炭が植物の遺骸が堆積したものと言うのは先程も書きましたが、
植物と同じように炭素酸素水素が複雑に組み合わさってできています。
また、その生成年代によって性質が大きく異なり、それによって品質が変わります。

石炭化の進んだ高品位炭『無煙炭』『瀝青炭』

進んでいない低品位炭『亜瀝青炭』『褐炭』

石炭として分類されない『泥炭』

の三つに分類されます。

 『無煙炭』
煙を出さずに燃え、光のもとできらきらと輝きます。
家庭用、鉄道、船舶に使用され、現在は化学工業用として使用されています。

『瀝青炭』
燃料や原料として最も多く使用され、一般的に石炭と呼ばれるのはこの瀝青炭です。
コークス製造用、ガス製造、発電用として使用されています。

 『亜瀝青炭』
自然の状態で10~15%の水分を含んでいます。主に露天掘りで採炭され、
発電用、一般産業用として使用されています。 

『褐炭』
自然の状態で35~70%の水分を含むため発熱量が少なく、未利用資源として豊富に存在します。
石炭ガス化、石炭液化の原料に使用されています。
 
『泥炭』

石炭分類にはならない端材のようなもので、水分を多量に含んでいるため、
乾燥させてから園芸用の土、ウィスキー製造のための麦芽乾燥材などとして使用されています。

端島炭鉱では『瀝青炭』が大量に採炭されていたため、莫大な利益を生み、
日本産業の発展に大きく貢献していました。

 

【現在のエネルギーとしての石炭】
主要エネルギーが石炭から石油へ変化し、ガス灯、石炭ストーブ、蒸気機関車なども私たちの身近にはほとんど残っておらず、
石炭そのものを目にする機会もほとんどありません。
ですが、今でも日本では2億tを超える石炭が使用されています。

主な使用用途は電気業が半分以上を占め、その次が鋼鉄製造に使用され、
残った2割ほどが紙やパルプ、セメント、その他様々なものに使用されています。

しかし、現在日本国内での採炭量は北海道で年間120万t程度のみになっており、
使用されている石炭のうちほとんどを日本は海外からの輸入に頼っている状態です。

そして知っての通り石炭は燃やす過程でCO2などを輩出するため環境への影響が懸念されます。
また現在確認されている各国の可採埋蔵量は2017年時点で1兆350億トンです。
数字だけ見ると多く見えますが、いまのペースで使い続ければ石炭が新しく生まれるより先に必ず無くなります。
その対策として、石炭使用量を抑える『石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)』の実証事業を行っていたり、
CO2を地中や改訂へ放出し、大気中に出さないようにする『CO2回収・貯留概念』の実現に向けて動いていたりします。

また、オーストラリアではいままであまり使い道がなかった『褐炭』をガス化しCSSを組み合わせることで合成天然ガス、
CO2フリー水素として輸入、使用するというトータルシステムの開発実用化に向けた取り組みを行っています。
現代においても石炭は生活に欠かすことのできない資源です。限りある資源を少しでも未来に可能性を残せるよう、
どのように技術が発展していくのかとても楽しみですね。



少し長くなりましたが、今回のブログは以上になります。
いかがでしたか?
石炭について少しでも「おもしろかった、興味深いな」と思っていただけたならとても嬉しいです。

先程、お土産の『甘いダイヤ』をご紹介しましたが、
他にも見た目が石炭そっくりの『石炭ショコラ』というものも販売しております。
食べ応え抜群で、インパンクトのあるお菓子になっておりますので、機会があればぜひお試しください。

 

石炭ショコラ
 

ミュージアムで販売している以外にも、石炭関連のお菓子は全国にありますので、
探してみるのも楽しいかもしれません。
個人的には北海道の『塊炭飴』が面白くて好きです。

 

 では、また次回のブログでお会いしましょう!
ミュージアムスタッフのれんでした!

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